良かれと思って食べているその十割蕎麦が、あなたの命を蝕む落とし穴になっていないか、一度立ち止まって考えなければなりません。
蕎麦は自然の恵みですが、腎臓病を持つ方にとっては毒となり、糖尿病の方にとっては血糖の波を招く危険を秘めています。また、成長途中の小さな子供に与える際にも、無知ゆえの過ちが許されません。
「自然食だから安心」という甘い考えは、今すぐ捨ててください。
あなたの持病や身体の状態に合わせて、十割蕎麦をどのように、どの程度摂るべきか、命の責任を負う者としての心得をお伝えします。
十割蕎麦と、命を養う食のあり方
十割蕎麦こそが、蕎麦の真の姿
二八蕎麦のように小麦粉を混ぜたものと比較し、十割蕎麦を栄養面で劣ると考えるのは、本末転倒です。
十割蕎麦は、小麦粉を混ぜた蕎麦よりも蕎麦粉本来の栄養価が高くなります。しかし、蕎麦粉は良質なタンパク質やビタミンを多く含み、血糖値の上昇も緩やかです。
カロリーや糖質を気にするよりも、身体が真に喜ぶ栄養が摂れているかを考えるべきです。十割蕎麦には、不自然なデメリットは一切ありません。
ルチンの過剰摂取を恐れるなかれ
蕎麦の持つ最も大切な成分の一つが、ルチンです。これは、血管を丈夫にし、身体の巡りを整える自然の恵みです。
ルチンは水溶性であり、通常の食事で過剰摂取の心配はほとんどありません。不自然なサプリメントで摂取するのとはわけが違います。
自然の食物からいただくルチンが、わが身に悪い影響を与えることはありません。恐れるべきは、栄養が偏った加工食品であり、自然の恵みではないのです。
十割蕎麦の食物繊維と、胃腸への負担
十割蕎麦は、小麦粉を混ぜた蕎麦よりも食物繊維が豊富です。この食物繊維は、現代人が不足しがちな腸の掃除役として極めて重要です。
確かに食物繊維は、精白された食品に慣れた胃腸には重く感じられるかもしれません。しかし、これは胃腸が本来の働きを取り戻すための、良き訓練です。
よく噛まずに飲み込むことが、胃腸に負担をかけるのであって、粗食をよく噛んでいただくことこそが、胃腸を丈夫にする秘訣です。
グルテンフリーと栄養吸収の理
十割蕎麦はグルテンを含まないため、現代において注目されます。グルテンがないことが、特定の栄養素の吸収を妨げるという問題はありません。
蕎麦は、それ自体が完全な自然食であり、良質なアミノ酸スコアを持つタンパク質を含んでいます。特定の栄養素の吸収を心配するよりも、不自然な化学物質の摂取を断つことの方が、遥かに身体の正常な吸収機能を守る上で大切です。
蕎麦アレルギーと母の用心
十割蕎麦は、小麦粉が混ざらない分、蕎麦アレルゲンの含有量が最も高くなります。
アレルギーは、身体が特定の異物を拒否する反応です。蕎麦アレルギーのある方にとっては、アレルゲンが純粋な十割蕎麦は、二八蕎麦などよりも反応が強く出るリスクがあります。
わが子や家族に蕎麦アレルギーの既往がある場合は、油断してはなりません。蕎麦を与える際は、必ず少量から試すという母の用心を怠ってはなりません。
十割蕎麦は、自然の恵みをそのままいただく、理に適った食べ物です。不自然な加工を避け、蕎麦本来の力を信じることです。ただし、アレルギーという身体の警鐘には、細心の注意を払わなければなりません。
十割蕎麦の良さを活かす、台所の工夫
先に、十割蕎麦が蕎麦の真の姿であり、良き食物であるとお伝えしました。しかし、どれほど良き食物であっても、調理の仕方や摂取の心構えを誤れば、その良き力は半減し、かえって身体に負担をかけることになります。
濃い味付けのつゆに頼らないこと
市販のつゆには、化学調味料や多量の砂糖・塩分が含まれています。これらの刺激物は、身体の調和を乱します。
蕎麦をいただく際は、出汁（だし）を丁寧に引き、良質な醤油で風味をつける程度の、淡い味付けに留めるべきです。濃い味付けは、食材の持つ本来の味を覆い隠し、身体を鈍らせます。
過剰摂取は、偏りという名の不調を招く
十割蕎麦が良き食物であるからといって、毎日大量に食べ続けることはいけません。
どんなに優れた食べ物でも、そればかりを摂れば栄養の偏りが生じます。穀物である蕎麦に偏れば、他の重要な季節の野菜や海藻、発酵食品から得られる恵みが不足します。
蕎麦は、主食である玄米を中心とした食生活の「変化」として、時々取り入れるべきものです。
週に二、三度程度、そして食べる際も、必ず季節の野菜のおひたしや自然の薬味を添え、栄養のバランスをとることを忘れてはなりません。「偏り」こそが、病の入口です。
乾燥蕎麦と、加工の弊害
市販の乾燥十割蕎麦や、ましてやインスタント蕎麦は、生蕎麦や手打ち蕎麦とは全く異なる加工食品であると心得てください。
乾燥蕎麦は製造過程で、蕎麦粉の繋ぎとして不自然な増粘剤や、日持ちさせるための保存料が加えられている場合があります。原材料表記を厳しく確認し、「蕎麦粉」のみの製品を選ぶべきです。
インスタントカップ蕎麦は先に述べた化学調味料、香料が多量に含まれます。これらの加工毒は、手軽さと引き換えに、胃腸と肝臓に過剰な負担を強います。
母たる者は、「手間をかけた無添加の生蕎麦や手打ち蕎麦こそが、わが身を養う真の食物である」という原則を忘れず、不自然な加工品は極力避け、もし使うならば原材料を厳しく選ぶべきです。
蕎麦摂取の心得
蕎麦は良き穀物ですが、わが身に持病を持つ人、あるいは新たな命を育む母や小さな赤ちゃんにとっては、その取り扱いに細心の注意を払わなければなりません。
なぜなら、その身体の状態に応じて、食物が薬とも毒ともなり得るからです。
持病を持つ者の、厳しき食の制限
腎臓病や糖尿病など、特定の持病を持つ人は、食事によって病状が左右されます。十割蕎麦を摂取する際も、自然の恵みだからといって油断してはいけません。
腎臓病は、タンパク質やカリウムの摂取を厳しく制限する必要があります。十割蕎麦は、小麦粉を混ぜた蕎麦よりもタンパク質やカリウムが多く含まれるため、過剰摂取は腎臓に大きな負担をかけます。
医師や専門家から指示された厳密な量を守るべきです。また、蕎麦の茹で汁（蕎麦湯）にはカリウムが多く溶け出ますから、これを飲むことは避けるべきです。
次に、糖尿病の方は、血糖値の急激な上昇を避けなければなりません。十割蕎麦は、白米や小麦の麺類と比較して血糖値の上昇が緩やかですが、食べすぎれば必ず血糖値を上げます。
食べる量を厳しく律し、必ず野菜や海藻を先に、たっぷり摂ってから蕎麦をいただくという食順の工夫が大切です。
命を育む者と、子どもの食
妊娠中や授乳中の女性、そして小さな子供が十割蕎麦を食べることは、本来、身体を養う良き行いです。しかし、そこには守るべき理があります。
妊娠中・授乳中の女性
十割蕎麦の持つ豊富な栄養（ルチン、鉄分など）は、母体の健康維持と、胎児・乳児の健やかな成長を助ける力となります。
ただし、身体が敏感になっている時期ですから、添加物が一切ない、純粋な十割蕎麦を選び、よく噛んでいただくべきです。消化に負担をかけぬよう、温かい状態で摂るのが最善です。
小さな子供
子供の消化器官はまだ未熟です。十割蕎麦の豊富な食物繊維は、消化の負担となる場合があります。
初期の離乳食として与えることは避け、他の穀物や野菜に慣れてから、少量ずつ、よく茹でて細かく刻んだものを与えるべきです。
蕎麦アレルギーのリスクを常に念頭に置き、初めて与える際は午前中に試すという、母の厳しき用心を怠ってはなりません。
良き食物であっても、わが身の状態、命の段階を無視して摂取することは、必ず不調を招きます。自身の身体と向き合い、医師や専門家の意見を尊重し、節度と分別を持って蕎麦をいただくことが、真の健康への道です。
最後に
現代の市場には、添加物や不自然な加工がされた蕎麦が溢れ、あなたの選ぶ目を曇らせています。しかし、わが身と家族の健康は、決して妥協してはならないものです。
わたくしが、先に述べた厳しい基準を満たし、「これならば安心して食せる」と判断した十割蕎麦を厳選いたしました。
➡️ 毒を避け、身体を養う「本物の十割蕎麦」厳選３選
コメント