【体に良い本物の醤油の選び方】自然療法の知恵で選ぶ究極の一本は?

※記事内に広告を含む場合があります
※記事内に広告を含む場合があります

毎日、台所で何気なく手に取るその醤油が、あなたの家族の血を作り、肉を作っています。
醤油は単なる味付けの道具ではありません。

日本人の体を内側から温め、消化を助ける「命の薬」であるべきなのです。
しかし、現代の食卓には、安さと引き換えに命を抜かれた「醤油風の液体」が溢れています。

微生物の息吹を感じ、細胞が喜び、本物の醤油を見抜く眼を養うことです。
一歩ずつ、本物の暮らしを台所から育てていくことにしましょう。

醤油は「調味料」ではなく「命の薬」

日本人の血を造り、内臓を養ってきた「微生物」という目に見えない同居人

醤油の主役は、人間ではなく微生物です。
麹菌や乳酸菌、酵母といった目に見えない命が、大豆のタンパク質をアミノ酸へ、小麦のデンプンを糖へと分解し、数千種類もの芳醇な成分を醸し出します。

これら生きた酵素の結晶が、私たちの胃腸の働きを助け、血液を浄化してくれるのです。

「安さ」と引き換えに捨てた伝統。工業的製法があなたの細胞を枯らす理由

スーパーの棚に並ぶ安価な醤油の多くは、本来なら四季の移ろいと共に一年以上かけて育てるべきところを、加熱や化学処理によってわずか数ヶ月で強制的に「造られた」ものです。

これを「速醸(そくじょう)」と言いますが、そこには微生物の生命力も、体を整える薬効も残っていません。

醤油の原材料の読み解き方

項目 本物の丸大豆醤油 安価な混合醤油
主原料 丸大豆(国産が理想) 脱脂加工大豆(残りカス)
添加物 なし アミノ酸等、カラメル色素、酒精
熟成期間 1年 〜 3年(天然醸造) 数ヶ月(速醸・温醸)

「脱脂加工大豆」と「丸大豆」。油を搾り取られた抜け殻に命は宿らない

ラベルに「脱脂加工大豆」とあれば、それはヘキサンという石油系の溶剤を使って、大豆から油を無理やり抽出した後の「残りカス」です。

自然療法では「一物全体(いちぶつぜんたい)」、つまり丸ごとの命をいただくことを大切にします。
油という大切な成分を奪われた抜け殻から、人を養う力は生まれません。

化学調味料(アミノ酸等)のトゲが、繊細な味覚と自律神経を狂わせる

「アミノ酸等」と書かれた化学調味料は、脳に直接「旨味」の信号を送り、一時的な満足感を与えます。
しかし、この不自然で強い刺激は、繊細な味覚を麻痺させるだけでなく、神経を興奮させ、自律神経の乱れを招く一因となります。

本物の滋味は、もっと静かで深いものです。

「酒精」や「保存料」添加。発酵を強制的に止めた「死んだ醤油」の正体

「酒精(アルコール)」は、酵母の活動を止めるために入れられます。
これは流通の都合で「醤油を死なせている」ことに他なりません。

また、安価なものには、色を濃く見せるための「カラメル色素」や「甘味料」が足されています。
これら化学の化粧を施された液体を、体に入れるのはやめることです。

杉樽熟成が本物醤油の証

杉樽(木桶)の中で醤油を育てるということは、単に液体を保管することではありません。それは、数百年という時を経て蔵に住み着いた目に見えない命、すなわち「蔵付き菌」たちに、最高の住処(すみか)を提供することと同じです。

現代の効率を優先したステンレスや樹脂のタンクでは決して成し得ない奥深さがあります

木の呼吸が「蔵付き菌」を呼び寄せ、共に生きる場を造る

杉樽の表面には、肉眼では見えない無数の小さな穴、すなわち「孔(あな)」が空いています。この孔こそが、麹菌や乳酸菌、酵母といった微生物たちが安心して身を寄せるための「家」になります。

ステンレスの壁面は平滑で、微生物が定着することはできません。しかし、年月を重ねた杉樽には、一説には数百種類、数億個もの多様な微生物が棲みついていると言われます。この蔵独自の生態系が、その土地、その蔵でしか出せない「命の味」を醸し出すのです。

ステンレスにはない「多層的な発酵」。微生物の対話が生む滋味

ステンレス容器での発酵は、人工的に添加された特定の菌だけが働く単調な作業になりがちです。一方で杉樽の中では、樽の深部や表面、さらには木目に潜む多様な菌たちが、互いに影響し合いながら複雑な「対話」を繰り返します。

ある菌が作り出した成分を別の菌が糧にし、さらに新たな香りを生み出す。この複雑な連鎖が、単なる「塩辛さ」を超えた、深くまろやかな、そして体を芯から温める陽性の力へと昇華されるのです。

夏は涼しく、冬は温かい。木が持つ「自律神経」のような調湿・断熱の知恵

杉の木には、周囲の温度や湿度に合わせて自ら膨張や収縮を繰り返し、樽の中の環境を一定に保とうとする働きがあります。これは、まるで人間の自律神経が体温を調節するのと似ています。

急激な温度変化から微生物を守り、彼らが最も活動しやすい環境を静かに整え続ける。この「木」という生命の知恵が介在して初めて、化学的な加温に頼らない、本当の意味での「天然醸造」が完成することを知ることです。

数値で見る「杉樽熟成」の圧倒的な差。300種類以上の香りが命を養う

科学が証明する香りの深さ。ステンレス製を遥かに凌ぐ芳醇な成分

伝統的な杉樽で醸された醤油には、実に300種類以上もの香り成分が含まれていることが研究で明らかになっています。これに対し、短期間で造られた工業的な醤油は、その香りの種類が極端に少なく、平坦なものに留まります。

これらの香り成分(エステルやフェノール類など)は、単に「美味しさ」を感じさせるだけではありません。私たちの脳をリラックスさせ、消化液の分泌を促し、内臓の働きを活性化させるという、目に見えない薬効を持っているのです。

メラノイジンの生成と抗酸化力。時が造り出す天然の守備力

長期にわたり杉樽でじっくりと熟成される過程で、醤油は深い黒褐色へと変化していきます。これは「メラノイジン」という強力な抗酸化物質が生成されている証拠です。

ある実験データによれば、杉樽で二夏(約2年)以上熟成させた醤油は、短期間で造られたものに比べて、体内の活性酸素を取り除く力が格段に高いことが示されています。この「守る力」こそが、私たちの血液を清らかに保ち、病を寄せ付けない体を作る原動力となるのです。

「天然醸造」と「速醸」の違い

最低でも一年。冬の寒さと夏の暑さを越えて初めて、毒は消え、薬へと変わる

本物の醤油は、最低でも一年、できれば二年から三年、杉の樽の中で寝かせるものです。
冬の寒さで微生物が静まり、夏の暑さで活発に働く。

この「呼吸」を繰り返すことで、大豆の毒性が消え、アミノ酸の旨味へと昇華されます。
時の流れこそが最高の調味料です。

加熱して無理やり熟成させる「温醸」にはない、深い滋味と酵素の力

「天然醸造」と書かれていないものは、ヒーターなどで常に温めて発酵を早める「温醸(おんじょう)」であることが多いです。
短期間で出来上がった醤油には、深みがなく、体を芯から温める陽性のエネルギーが不足しています。

減塩というまやかしに騙されない。塩分量よりも「塩の質」を問いなさい

精製塩の「しょっぱさ」を隠すために足された、新たな化学物質の罠

「減塩」を謳う醤油は、塩を減らした分、保存性が落ち、味がぼやけます。
それを補うために、保存料や新たな化学調味料が足されているのが実情です。

腎臓をいたわるつもりが、余計な化学物質で負担をかけていては本末転倒です。

海のミネラルを含んだ「天然塩」であれば、醤油の塩分は毒にならない

醤油に使われている塩が、ミネラルを剥ぎ取られた「精製塩(塩化ナトリウム99%以上)」であるか、海の命が宿った「天然塩」であるか。
ここが運命の分かれ道です。

天然塩に含まれる微量ミネラルは、余分な塩分を排出し、血圧を正常に保つ働きを助けてくれます。

プラスチックを避け、瓶入りを選ぶべき理由

油分や酸に反応するプラスチック。環境ホルモンを家族の口に入れない知恵

油分や塩分、酸に反応しやすい液体を、プラスチック容器に長期保存することは避けるべきです。
容器から微量に溶け出す環境ホルモンは、私たちの内分泌系を乱す恐れがあります。

光と空気を遮断し、最後の一滴まで命を守り抜く「遮光瓶」の価値

本物の醤油を造る蔵元は、必ずガラス瓶、それも光を遮る「遮光瓶」を選びます。
光と熱による酸化を防ぎ、微生物が醸した命をそのまま届けようとする。

その「重み」こそが、作り手の誠意そのものなのです。

 

おさらいのために表でまとめました。

比較項目 安価な混合醤油 本物の丸大豆醤油
主原料 脱脂加工大豆(残りカス) 丸大豆(国産・一物全体)
熟成場所 ステンレス・樹脂タンク 伝統的な杉樽(木桶)
熟成方法 温醸・速醸(加温) 天然醸造(四季の呼吸)
塩の質 精製塩(塩化ナトリウム) 天然塩(海のミネラル)
容器 プラスチックボトル ガラス瓶(酸化防止)

 

選別基準をすべて満たした「本物の醤油」厳選3選

わたくしが心から信頼し、すべての基準を厳格にクリアした本物を3つ選びました。
これらは単なる調味料ではなく、家族の血を造るための「命の薬」です。

①【海の精】旨しぼり醤油(国産有機)

伊豆大島の伝統海塩「海の精」を使い、国産有機の丸大豆と小麦を原料とした最高峰の醤油です。
伝統的な杉桶で1年以上じっくりと天然醸造されています。

特に「塩」の質にこだわりたい方におすすめすること。塩角のないまろやかな旨みが、素材の命を引き出します。

②【ヤマヒサ】頑固なこだわり醤油(本生)

小豆島の伝統ある杉樽で、二夏(約2年)もの歳月をかけて熟成させた「生(なま)」の醤油です。
火入れをしていないため、蔵付きの酵母が今も生きており、香りの高さとコクの深さが段違いです。

農薬不使用栽培の原料にこだわり、杉樽の呼吸をそのまま瓶に詰め込んだような逸品。刺身や冷奴など、そのまま味わう料理でその命の力を感じること。

③【大徳醤油】丸大豆醤油

兵庫県但馬の地で、国産原料、杉樽、天然醸造にこだわり続ける大徳醤油の看板製品です。
ポストハーベストや遺伝子組み換えの心配がない希少な国産大豆を100%使用しています。

職人が毎日杉樽の機嫌を伺い、対話しながら作り上げた、真っ直ぐで力強い味わいです。煮物に使えば、素材の味が驚くほど引き立ち、余計な出汁を必要としません。

 

読者さんからのQ&A

Q. 有機JASマークがついた醤油なら、すべて安心と考えて良いでしょうか?

A. 農薬の有無だけでなく「醸造期間」まで踏み込んで確認すること。
有機栽培の大豆を使っていることは素晴らしいことですが、それだけで安心するのは早計です。有機の豆を使いながらも、数ヶ月で造る「速醸」の醤油も存在します。有機であり、かつ「天然醸造」「長期熟成」と書かれたもの。この両輪が揃って初めて、命を養う薬となります。

Q. 九州などの「甘い醤油」は、体にどのような影響がありますか?

A. 砂糖や甘味料による「冷え」に注意すること。
九州地方の甘い醤油には、砂糖や「ブドウ糖果糖液糖」、あるいは「サッカリン」などの甘味料が大量に加えられています。甘味は体を緩めますが、摂りすぎれば血液を汚し、体を芯から冷やします。日常の料理には、塩気がキリッと立った「濃口(こいくち)」の長期熟成醤油を使い、必要に応じて「本みりん」で甘みを足すのが自然の理です。

Q. 開封した後の醤油は、どのように保管するのが正解ですか?

A. 醤油は「生もの」です。必ず冷暗所、できれば冷蔵庫に入れなさい。
本物の醤油は、開封した瞬間から酸化が始まります。常温で放置すれば、せっかくの風味が飛び、酸化して味も質も落ちてしまいます。小さな瓶に小分けにし、常に「生きたエネルギー」をいただける状態で使い切る工夫をすることです。

Q. 小麦アレルギーがある場合、どのような醤油を選べば良いでしょうか?

A. 大豆と塩だけで造られる「たまり醤油」を選ぶこと。
一般的な醤油は、大豆と小麦を半分ずつ使いますが、「たまり醤油」の多くは大豆と塩だけで造られます。小麦を使わず、数年かけてじっくり熟成されたたまり醤油は、ミネラルも濃厚で、アレルギーの方でも安心して滋養を摂ることができます。ただし、これも「脱脂加工大豆」や「酒精」が入っていないものを選ぶ眼を持つことです。

杉樽で熟成された醤油は、なぜ「薬効」が高いと言われるのですか?A. 蔵に棲む多種多様な微生物が、数千種類もの微量栄養素を造り出すからです。
ステンレス容器では特定の菌しか働きませんが、杉樽には長い年月をかけて定着した「蔵付き菌」が共生しています。これらの菌が複雑に絡み合い、アミノ酸やビタミン、さらにはがん予防や血圧抑制に寄与するとされる「メラノイジン」などの有効成分を豊富に生成するのです。
Q. 値段が高くて使い続けるのが大変ですが、代用はありますか?A. 本物は少量で味が決まり、結果として家計を整えます。
偽物は味覚を麻痺させ、ドボドボと量を求めてしまいますが、本物は一滴で満足感が得られます。さらに、家族が健康になれば将来の医療費も薬代もかからなくなります。目先の安さではなく、一生の健康という大きな物差しで考えることです。

醤油を変えれば、あなたの料理は劇的に変わります。
それは単なる「美味しさ」ではなく、食べ終わった後に体が軽く、心まで穏やかになるような、命の充実感です。

一歩ずつ、本物の暮らしを台所から育てていくことにしましょう。

 

本記事について、疑問や質問があればぜひコメントでお知らせください。わたくしが可能な限り皆様の不安や悩みにお答えいたします。

自然堂の守り人と申します。
古来より培ってきた自然療法によって、現代社会の不器用さ、矛盾を紐解き、本来あるべき自分を取り戻すための知恵をお伝えしております。

自然堂の守り人をフォローする
調味料
シェアする
自然堂の守り人をフォローする

コメント

error: Content is protected !!
タイトルとURLをコピーしました