家族の健康を願い「無添加」のだしパックを手に取るその優しさ、大切にすること。
しかし、そのラベルの裏側に潜む「不自然な旨味」や「精製塩」の多さに、多くの母親が気づいていません。
出汁は料理の土台であり、家族の血液を造る源です。
便利さの影に隠された事実を知り、細胞が真に喜ぶ「本物の味」を台所に迎えるための知恵を、共に見直していくことにしましょう。
「無添加」という言葉に騙されないで。台所から始まる命の守り方
ラベルの裏に潜む「酵母エキス」の正体。それは本当に自然の味なのか
スーパーの棚で「無添加」と大きく書かれただしパック。
その原材料名の一番最初に「酵母エキス」や「たんぱく加水分解物」と書かれていませんか。
これらは法律上は「添加物」に分類されませんが、人工的にアミノ酸を濃縮した「旨味の塊」です。
自然療法では、食べ物は不自然に手を加えない「一物全体」の状態が最も生命力が高いと考えます。
酵母エキスで無理やり作られた旨味は、脳を刺激して中毒性を生み、素材本来の繊細な味を感じ取る味覚を麻痺させてしまいます。
不自然に濃い味に慣れた子供は、野菜本来の甘みを感じられなくなり、結果として偏食や体調不良を招くことになるのです。
「塩」が入っていないか確認すること。だしパックが「調味パウダー」になっている現実
だしパックを開封して、中身を少し舐めてみてください。
驚くほど塩辛いものが多いはずです。
市販のだしパックの中には、なんと重量の40%から50%近くが「食塩」や「砂糖」で占められている製品も少なくありません。
これでは出汁を引いているのではなく、塩水で素材を煮出しているのと同じです。
特に使われている塩が、海のミネラルを剥ぎ取った「精製塩」であれば、それは血圧を上げ、腎臓に負担をかける「毒」となります。
出汁はあくまで素材の命を移し出すもの。
塩分は自分の手で、海の命が宿った「天然塩」を加えるのが、正しい台所の作法です。
| 比較項目 | 一般的なだしパック | 本物の無添加だしパック |
|---|---|---|
| 主な原材料 | エキス、蛋白加水分解物 | 乾燥魚、昆布、椎茸のみ |
| 塩分・糖分 | 重量の約4割が塩・砂糖 | 素材由来の微量成分のみ |
| 隠れ添加物 | 酵母エキス(旨味の麻薬) | 一切なし(完全無添加) |
| パック素材 | 塩素漂白された不織布 | 無漂白・プラフリー素材 |
素材の選び方。海と大地のエネルギーを丸ごといただく
酸化した魚は血を汚す。鮮度と製法にこだわる蔵元の「魂」を見抜くこと
出汁の主役である鰹節や煮干し。
安価なだしパックには、油が回って酸化した古い魚が使われていることがあります。
酸化した油は血液をドロドロにし、細胞を老化させる一因となります。
本物の蔵元は、魚の鮮度にこだわり、じっくりと時間をかけて水分を抜いていきます。
封を開けた瞬間に、鼻を突くような生臭さではなく、清々しく力強い海の香りがするものを選ぶこと。
それが、家族の血を清らかに保つことに繋がります。
産地と安全性の確認│重金属や汚染のリスクを避けるための「親の眼」
現代の海は、私たちの不自然な生活によって汚染されています。
海水魚を濃縮するだしパックだからこそ、放射能検査や水銀、カドミウムといった重金属の検査を徹底している作り手を選ぶこと。
目に見えないからこそ、作り手がどのような哲学を持って素材と向き合っているか、その「魂」を確認することが、現代を生き抜く親の責任です。
出汁を包む「パックの素材」にまで気を配っていますか
熱湯で煮出すからこそ。漂白剤不使用・無漂白ペーパーを選ぶべき理由
多くの人が見落としがちなのが、出汁を包む「袋」の材質です。
真っ白な不織布の多くは塩素系漂白剤が使われており、熱湯で煮出す過程で、微量ながら不自然な物質が溶け出す恐れがあります。
自然界には存在しない化学物質を、毎日少しずつ体に取り込むことの恐ろしさを自覚すること。
無漂白の紙や、とうもろこし由来の繊維など、熱を加えても安全な素材を選んでいる製品を優先的に選ぶことです。
マイクロプラスチックの心配がない「袋なし」という選択肢
最新の研究では、ナイロンやポリエステルのティーバッグをお湯に浸すと、1袋から100億個を超えるマイクロプラスチックやナノプラスチックが溶け出すという衝撃的な報告もあります。
これらは血流に乗り、全身の細胞へ蓄積されるリスクが指摘されています。
可能な限り、袋に入っていない「粉末のみ」の製品を選び、そのまま料理に混ぜて丸ごといただく「一物全体」の知恵を活用すること。
袋を捨てて中身を直接使うだけでも、プラスチックのリスクは大きく減らすことができます。
私は頂き物などで出汁パックが家にあるときは、パックを破って中身だけ使っています。
中身の出汁はおにぎりに混ぜ込んでも大変美味しく頂けますし、栄養価も抜群です。
ただ、これから無添加の出汁を買おうと考えているなら、出汁パックではなく、最初から粉末のみの製品を買うのが良いです。
家族の体調に合わせて選ぶ。目的別「本物のだしパック」厳選
赤ちゃんの味覚と腎臓を守る。食塩・調味料一切不使用の「純粋だし」
味覚が作られる離乳食期に、酵母エキスや塩分がたっぷり入っただしパックを使うことは、子供の将来の健康を売るようなものです。
乳幼児の腎臓はまだ未発達であり、過剰な塩分や添加物を排出することができません。
この時期には、鰹と昆布、あるいは干し椎茸のみを粉砕した、純度100%の製品を選ぶこと。
素材の甘みを知った子供は、情緒が安定し、穏やかな心を持って育ちます。
働き盛りの血を清める。昆布と椎茸の「陽性」の力を活かした配合
肉食や甘いものが多くなりがちな現代の働き盛りには、血液をアルカリ性に保ち、排泄を助ける昆布や椎茸の出汁が不可欠です。
特に椎茸に含まれるエリタデニンは、コレステロールを整え、血管をしなやかに保つ助けとなります。
「美味しい」という感覚だけでなく、今の家族の体に何が足りないのかを見極め、薬を摂るような気持ちで出汁を使い分けることです。
本物の「だしパック」を見極める4つの選別基準
「無添加」という言葉が、必ずしも「体に良い」を意味しないのが現代の食の難しさです。 家族の健康を預かる台所の主として、企業の宣伝文句ではなく、自分の眼で本物を選び抜くための絶対的な基準を持つこと。
以下の4つの項目をチェックすれば、そのだしパックが「命を養う薬」か、単なる「調味パウダー」かが分かります。
1. 「酵母エキス」や「たんぱく加水分解物」が不使用であること
ラベルの原材料名を見て、これらが入っていないか真っ先に確認すること。 これらは法律上は添加物ではありませんが、人工的に旨味を凝縮した「不自然な物質」です。
自然療法では、素材を丸ごといただく「一物全体」を尊びます。特定の旨味だけを抽出したエキスは、脳を刺激し、素材本来の繊細な味を感じ取る味覚を麻痺させてしまいます。 本当の出汁は、喉を通った後にスッと消えるような、静かで深い味わいであるべきです。
2. 「食塩」や「砂糖」による味付けがないこと
だしパックを手に取って、まずは中身を少し舐めてみること。 もし強烈な塩気や甘みを感じるなら、それは出汁ではなく「味付きスープの素」です。
市販品の多くは、原価を抑えるために安価な「精製塩」や「砂糖」でカサ増しをしています。 本来、塩分は調理の最後に、海の命が宿った「天然塩」で調整するのが筋道です。最初から塩が入っているものは、減塩が必要な方や、味覚が未発達な子供には不向きであると知ること。
3. 素材の鮮度と安全性(重金属・放射能検査)が明確であること
出汁は、素材を煮出してその成分を丸ごと抽出するものです。 もし原料の魚が酸化して油が回っていたら、その毒性も一緒に抽出されてしまいます。
また、現代の海は汚染が進んでいるため、重金属(水銀・カドミウム等)や放射能の検査体制を公開している作り手を選ぶこと。 目に見えないからこそ、作り手がどのような哲学を持って素材を厳選しているか、その「誠意」を読み取ることが大切です。
4. パックの材質が「無漂白」または「プラスチックフリー」であること
多くの人が見落とすのが、出汁を包む「袋」そのものの安全性です。 真っ白な不織布の多くは塩素系漂白剤が使われており、熱湯で煮出す際に微量ながら化学物質が溶け出す恐れがあります。
ナイロン製やポリエステル製のパックからは、マイクロプラスチックが溶け出すリスクも指摘されています。 無漂白ペーパーや、とうもろこし由来の繊維など、熱を加えても安全な素材を選んでいるかを確認すること。
粉末出汁を入れるお茶パックはコットン100%を選ぶと良い
植物の繊維であるコットンは、大地と太陽のエネルギーを蓄えて育った「陽」の性質を持っています。
これを熱湯で煮出すことは、同じく陽性の力を持つ鰹節や煮干しのエネルギーを阻害することなく、調和させてくれるのです。
機械で造られた無機質なプラスチックではなく、自然の恵みであるコットンで包むことで、出汁はよりまろやかに、体に染み渡る「命の薬」へと変わります。
自作だしパックの鉄則
- 必ず「コットン100%」かつ「無漂白」の表記を確認すること。
- プラスチック繊維(不織布)のパックは、感謝して手放すこと。
- 大量に作って保管する際は、酸化を防ぐため密閉容器に入れ、冷蔵庫で守ること。
ほんの少しの手間かもしれませんが、その「袋一枚」へのこだわりが、家族の十年後の体を作ります。
①【無漂白】余計な薬品を一切使わない、純粋な綿の袋
選別基準をすべて満たした本物の「だし」厳選3選
わたくしが調べ、素材の質、塩分、そして袋の安全性まで納得した「本物」です。
①【前田屋】だしはこれ
原材料は、国産の鰹節、いわし煮干し、真昆布、椎茸のみ。食塩も酵母エキスも一切加えていません。まさに「お母さんの手作り」に近い純粋な粉末です。袋を破って丸ごと食べることも推奨されており、一物全体の養生に最適です。
②KAKEDASHI かけだし
6種類(さば、かつお、あじ、いわし、昆布、椎茸)の出汁が出る素材を粉末にした出汁パウダー。すべてまるごと食べられますので、栄養補給としても最適です。
③【スカイフード】四季彩々 和風だし
どうしても使い勝手の良い顆粒タイプを選びたい時の、ギリギリの選択です。化学調味料は不使用ですが、わずかな食塩と甜菜糖が含まれます。忙しい現代人が、精製塩たっぷりの安価な出汁から抜け出すための「第一歩」として活用すること。
読者さんからのQ&A
Q. 「無添加」なのに、なぜこんなに賞味期限が長いのでしょうか?
A. 素材を徹底的に乾燥させ、塩分を加えることで「不自然な保存性」を持たせているからです。
本来、生の素材であれば数日で腐敗します。
長期保存ができるのは、乾燥という自然の知恵の他に、大量の塩分という「防腐剤」の役割があるからです。
期限が長いからと安心せず、開封した後は酸化が進むため、必ず冷蔵庫で保管し、早めに使い切ること。生きているものは、時と共に変化するのが自然の理です。
Q. だしパックの中身を料理にそのまま混ぜて食べても大丈夫ですか?
A. むしろ、積極的に丸ごといただく「一物全体」を実践すること。
煮出した後の出汁殻にも、カルシウムや微量ミネラルが豊富に残っています。
袋から出してふりかけにしたり、煮物に混ぜたりして、命を余すことなくいただくことで、捨ててしまう「ゴミ」を減らし、体内の栄養を満たすことができます。
ただし、その場合は必ず「食塩不使用」のものを選び、塩分の摂りすぎに注意すること。
Q. 魚の放射能汚染が心配ですが、どう見極めれば良いですか?
A. 検査体制を公開し、産地を「西日本」や「九州」に限定している蔵元を選ぶこと。
汚染は目に見えません。だからこそ、作り手が第三者機関による検査を定期的に行い、その数値を公表しているかを厳しくチェックすること。
「安いから」と安易に飛びつかず、家族を守るための「投資」だと考えて、信頼できる蔵元の一本筋の通った製品を選びなさい。
今日からやってみる出汁の浄化チェックリスト
- 台所にあるだしパックの裏を見て「酵母エキス」や「食塩」がないか確認すること。
- 化学的な旨味を捨て、一週間「素材のみ」の出汁で味噌汁を作ってみる。
- 煮出した後の出汁殻を捨てず、佃煮やふりかけにして丸ごと命をいただく。
- どうしても時間がない時以外は、袋から中身を出して使う工夫をすること。
- 子供の味覚を「宝物」だと思い、不自然な刺激から守り抜く決意を持つこと。
台所を家族の「命の守り神」にするために、今日できることから始めてください。
一歩ずつ、本物の暮らしを育てていくことにしましょう。






















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