【減塩醤油のデメリット】健康を願う心が「危険」を招く？

「血圧が気になるから減塩醤油に変えよう」。
その何気ない決断が、実は台所の「毒」を増やしているかもしれません。

塩分を無理やり引き抜かれた醤油は、もはや日本人が愛してきた「命の薬」ではありません。
薄まった味を補うために足された化学物質やアルコールが、知らず知らずのうちに血液を汚し、内臓を冷やしています。

数字上の安心を買うのではなく、素材の命が宿った「本物」を少量いただくこと。
それが、体を真に健やかに保つための近道なのです。

減塩という「まやかし」

「脱塩」という名の暴力。電気透析が醤油の栄養と魂を奪い去る

醤油から塩分を取り除く際、現代の工場では「電気透析」という手法がよく使われます。
これは特殊な膜を使い、電気の力でナトリウムイオンを無理やり引き抜く工程です。

しかし、この時に抜けるのは塩分だけではありません。
一年以上の歳月をかけて微生物が醸し出した、微量ミネラルや香りの成分、アミノ酸までもが一緒に削ぎ落とされてしまいます。

ある分析によれば、脱塩工程によって醤油本来の風味成分が最大で30%近く失われるというデータもあり、それはまさに醤油の「魂」を抜き取る行為に他ならないのです。

命を養う力が消えた「抜け殻の液体」。工業的な処理が招くミネラル不足

自然療法では、食べ物はそのままの形でバランスが取れていると考えます。
塩分だけを不自然に排除した醤油は、もはや「一物全体」の理から外れた抜け殻です。

本来、良質な醤油に含まれるカリウムやマグネシウムといったミネラルは、血圧を正常に保つ助けとなります。
しかし、工業的な処理を施された減塩醤油は、これらの相互作用が壊されており、体内のミネラルバランスをかえって乱す原因となります。

生命力を失った液体をいくら摂っても、あなたの細胞が真に潤うことはありません。

消えた塩の代わりに足された「化学」の罠。酒精や酸味料が体を冷やす

ぼやけた味を補うための不自然な甘み。脳を麻痺させる甘味料の害

塩分を減らせば、当然ながら味はぼやけます。
それを補うために、多くの減塩醤油には「ブドウ糖果糖液糖」や「甘味料（ステビアやサッカリンなど）」が添加されています。

これらの不自然な甘みは、血糖値を乱高下させ、自律神経を狂わせる一因となります。
「しょっぱい」という感覚を隠すために「甘み」で脳をだます行為は、自分の体の声を聞く力を弱め、結果としてより濃い味を求める依存症を招くことになります。

アルコール（酒精）で発酵を止める。微生物が死に絶えた醤油に薬効はない

塩は天然の防腐剤です。
その塩を減らした減塩醤油は、放っておけばすぐに腐敗してしまいます。
そのため、多くの製品には「酒精（アルコール）」が添加され、微生物の活動を強制的に止めています。

発酵が止まった醤油は、もはや「生きている」とは言えません。
アルコールは肝臓に負担をかけるだけでなく、東洋医学の視点では体を極端に冷やす「陰性」の性質が強く、毎日の摂取は大切な内臓の熱を奪い去ってしまうのです。

保存料という新たな「毒」。塩という天然の守り手を失った代償

酒精だけでは足りず、安価な減塩醤油には安息香酸などの保存料が使われることもあります。
塩分を控えて血管を守ろうとしているつもりが、化学物質を体に取り込み、血液を汚しているとしたら本末転倒です。

添加物は体内で解毒される際に、大量のビタミンやミネラルを浪費します。
「減塩」という言葉に安心し、添加物という新たなリスクを招き入れている現状に、もっと危機感を持つことです。

「減塩」よりも「塩の質」

恐れるべきはナトリウム量ではなく、ミネラルを剥ぎ取られた「精製塩」である

現代医学が「減塩」を叫ぶ最大の理由は、ミネラルを剥ぎ取られた「精製塩（NaCl 99%以上）」の摂りすぎにあります。
精製塩は血管を収縮させ、血圧を急激に上げますが、それは塩そのものが悪いのではなく、精製という不自然な工程が悪いのです。

一方、海の命を丸ごと抱いた「天然塩」は、ナトリウムを排出する働きを助けるカリウムや、血管を広げるマグネシウムを豊富に含んでいます。
本物の塩を使った醤油であれば、適度な摂取はむしろ体を温め、循環を良くする助けとなります。

海の命を丸ごと抱いた「天然塩」の醤油が、むしろ新陳代謝を助ける理由

一年以上かけて杉樽で熟成された醤油は、微生物の力によって塩の「角」が取れ、まろやかな薬効成分へと変化しています。

長期熟成された醤油に含まれるメラノイジンには、強力な抗酸化作用があり、血管の老化を防ぐことが数値でも証明されているのです。
質の良い塩分は、私たちの細胞に活力を与え、体内の毒素を出すための排泄力を高めてくれます。

数字上の塩分量に一憂するのをやめ、その塩がどこから来たのかを問い直すことです。

減塩醤油をたくさん使う不自然。一滴の本物で満足できる味覚を取り戻すこと

減塩醤油を使っている人の多くが、味が薄いために、通常よりも多くの量をドボドボとかけてしまう傾向にあります。
これでは摂取するナトリウムの総量は変わらず、余計な添加物だけが増えるという悪循環に陥ります。

本物の醤油は、香りが高く、一滴で素材の旨味を十二分に引き出します。
少量で満足できる本物を揃えることが、結果として体への負担を減らし、家計を助けることにも繋がるのです。

腎臓と血管を本当に守るための知恵

カリウム豊富な具だくさん味噌汁を。余分な塩分を出す自然の理

もし塩分を摂りすぎたとしても、自然界にはそれを調和させる知恵があります。
野菜や芋類に含まれるカリウムは、余分なナトリウムを尿と一緒に排出してくれるのです。

減塩醤油を使うよりも、旬の野菜をたっぷり入れたお味噌汁をいただくこと。
自然のバランスに従えば、私たちの体は自ら正常な状態に戻ろうとします。

「質の転換」こそが健康の鍵。安価な減塩品を捨て、長期熟成の瓶入りを選ぶこと

安さと引き換えに「健康」を売っているような製品に惑わされないことです。
プラスチック容器ではなく、光を遮り酸化を防ぐガラス瓶に入った、長期熟成の丸大豆醤油を選びなさい。

本物は、年月をかけて熟成されることで陽性の力を蓄え、私たちの血液を力強くしてくれます。
台所の調味料を一つ入れ替えるだけで、あなたの体質は確実に変わっていきます。

読者さんからのQ&A

今日からやってみる台所改革チェックリスト

台所を家族の「命の守り神」にするために、今日できることから始めてください。
一歩ずつ、本物の暮らしを育てていくことにしましょう。