毎日使うその白砂糖、実は食品ではなく「C12H22O11」という化学物質だとご存知ですか?
栄養を削ぎ落とされた純白の結晶は、血液を酸性に変え、中和のためにあなたの骨や歯を溶かす「骨泥棒」です。「キレる子供」や「治らない虫歯」の真犯人は、この白い粉かもしれません。
三温糖なら安心? いいえ、それも偽物です。本記事では、白砂糖の恐ろしい毒性と、家族の命を養う「本物の糖」の選び方を伝授します。
白砂糖は食品ではない
漂白の過程でビタミン・ミネラルを削ぎ落とした「純白」の不自然さ
台所にある白い砂糖を、私たちは当たり前のように「食品」だと思っていますが、厳密にはあれは食品ではありません。自然界には存在しない純度99%以上の「C12H22O11(スクロース)」という化学物質の結晶です。
本来、サトウキビという植物は、太陽の光を浴びて、ビタミンやミネラル、そして酵素といった生命を育むための栄養素をたっぷりと蓄えています。しかし、工場での精製過程において、それら大切な「命の源」は不純物として徹底的に取り除かれます。煮詰められ、遠心分離機にかけられ、石灰や化学薬品を使って真っ白になるまで漂白されるのです。
残ったものは、カロリーだけがあって栄養がない、いわば「エンプティ・カロリー(空っぽの熱量)」の塊です。自然の理(ことわり)に反して、不自然なまでに純白にされたその粉は、もはや植物の姿を留めてはおらず、工業製品に近いものだという認識を持たねばなりません。
私たちは、便利さや見た目の美しさと引き換えに、食べ物としての「生命力」を捨て去ったものを口にしているのです。
脳が快楽を感じ、体がボロボロになる「マイルドドラッグ」の依存性
なぜ、これほどまでに体に悪いと分かっていても、甘いものをやめられないのでしょうか。それは、白砂糖の精製度が、麻〇や覚〇剤と酷似しているからです。
自然の植物から特定の成分だけを極限まで抽出・精製して作られるという点において、白砂糖とドラッグの製法は驚くほど似ています。
不純物を含まない純粋な化学結晶は、体に入ると消化のプロセスをほとんど経ずに、爆発的な速さで血液中に吸収されます。すると、脳は一時的な快楽を感じ、ドーパミンやセロトニンといった幸福物質を放出します。しかし、それは一瞬の幻です。急激に上がった血糖値はすぐに急降下し、脳は再びあの快楽を求めて「もっと甘いものをくれ」と指令を出します。
これを繰り返すうちに、体はボロボロになり、精神は砂糖に支配されていきます。白砂糖は、合法的に販売されている、最も身近で恐ろしい「マイルドドラッグ」であることを知り、その依存性から抜け出す意志を持たなくてはなりません。
恐怖の「骨泥棒」システム
酸性の砂糖水を中和するために、自らの骨(カルシウム)を差し出す悲劇
白砂糖の害で最も恐ろしいのが、体内のカルシウムを奪い取る「骨泥棒」としての働きです。人間の血液は、常に弱アルカリ性(pH7.4前後)に保たれていなければ、命を維持することができません。これを恒常性(ホメオスタシス)と言います。
ところが、白砂糖は極めて強い酸性の性質を持っています。甘いものを食べて血液中に大量の糖が入ってくると、血液は酸性に傾き、体内は非常事態に陥ります。このとき、体は何とかして中和しようと、体内にある一番強力なアルカリ性物質を使います。それが、私たちの骨や歯を構成している「カルシウム」です。
つまり、白砂糖を食べるたびに、体は自分の骨を溶かして血液中にカルシウムを送り出し、必死で中和作業を行っているのです。甘いケーキやジュースは、自分の骨を削って食べているのと同じこと。これこそが、現代人に骨粗鬆症や骨折が増えている大きな原因の一つです。
虫歯は外側からだけではない
「甘いものを食べたら歯を磨きましょう」と教わりますが、歯磨きだけでは虫歯は防げません。なぜなら、虫歯の真の原因は、口の中のバイ菌だけではなく、体の内側で起こるカルシウム泥棒にあるからです。
血液を中和するためにカルシウムが奪われると、歯そのものの密度が低下し、内側からスカスカになっていきます。これを「脱灰(だっかい)」と言います。内側から脆くなった歯は、ちょっとした酸や菌の攻撃にも耐えられず、すぐに穴が開いてしまいます。
いくらフッ素や高級な歯磨き粉で外側をガードしても、その土台である歯そのものが栄養失調で溶けていては意味がありません。虫歯は、単なる口のトラブルではなく、「あなたの体は今、骨が溶けるほど酸性に傾いていますよ」という、体からの命がけの警告なのです。
「キレる子供」は性格のせいではない
甘いものを食べた後にやってくる「不機嫌」のメカニズム
最近、些細なことで癇癪(かんしゃく)を起こしたり、落ち着きがなかったりする子供が増えていますが、これを「性格」や「しつけ」のせいにしてはいけません。その原因の多くは、朝食の甘いパンや、おやつの甘いお菓子にあります。
白砂糖を摂ると、血糖値が垂直に急上昇します。すると体は慌てて「インスリン」というホルモンを出して血糖値を下げようとしますが、白砂糖の反応はあまりに急激なため、今度は血糖値が下がりすぎて「低血糖」の状態に陥ります。脳のエネルギー源であるブドウ糖が不足すると、脳は生命の危機を感じ、攻撃ホルモンである「アドレナリン」や「ノルアドレナリン」を大量に放出して、無理やり血糖値を上げようとします。
このアドレナリンこそが、イライラや攻撃性の正体です。子供たちは、自分の意志とは無関係に、砂糖によってホルモンバランスを乱され、暴走させられているのです。「キレる」のは心が悪いのではなく、食べているものが脳をコントロール不能にしているという生理学的な事実を理解してあげてください。
砂糖の分解にビタミンBが奪われ、神経がショートする
さらに、白砂糖は体内のビタミンB群を浪費します。糖分をエネルギーに変えるには、ビタミンB1が必要不可欠です。本来、サトウキビや果物には、その糖を分解するためのビタミンがセットで含まれています。
しかし、白砂糖にはそれが全くありません。そのため、体は消化のために、あちこちの細胞から大切なビタミンB1をかき集めて消費してしまいます。ビタミンB1は神経を正常に保つために必要な栄養素ですから、これが枯渇すると、神経がショートしたようになり、集中力の低下、無気力、うつ状態などを招きます。甘いもので元気になるどころか、体は慢性的な栄養失調に陥り、心まで病んでしまうのです。
命を養う「本物の糖」の選び方 茶色い砂糖の「偽物」に騙されない知恵
「三温糖」は焦げた白砂糖?ミネラルの黒さと、精製された茶色の違いを見極める
では、白い砂糖をやめて何を使えば良いのでしょうか。ここで多くの人が陥るのが、「三温糖なら茶色いから体に良いだろう」という誤解です。
残念ながら、スーパーで安く売られている三温糖の多くは、白砂糖を作った後の残り汁を煮詰めてカラメル化させたもの(焦げた色)や、着色料で色を付けただけのものです。成分を見れば分かりますが、ミネラルはほとんど残っておらず、体への害は白砂糖と大差ありません。色は茶色でも、精製された「死んだ糖」であることに変わりはないのです。騙されてはいけません。
【黒砂糖・ハチミツ・メープル】精製されていない「自然の甘み」だけが持つ、代謝を助ける力
本物の糖とは、精製されていない、自然そのものの形を残したものです。サトウキビの絞り汁をそのまま煮詰めた「黒砂糖」、ミツバチが集めた「ハチミツ」、カエデの樹液である「メープルシロップ」などを選んでください。
これらには、糖分を代謝するために必要なビタミンやミネラルが、最初からバランス良く含まれています。これを「一物全体(いちぶつぜんたい)」と言います。自然は、私たちが食べたものを体の中でどう使うかまで考えて、完璧なセットで与えてくれているのです。
黒砂糖の黒い色こそが、ミネラルの色であり、命の色です。コクのある複雑な味は、単なる甘味ではなく、大地の栄養そのものです。少しの量でも満足感があり、体を冷やすこともありません。便利で安い偽物を捨て、少し高くても命を養う本物を選ぶこと。それが、家族の骨を守り、穏やかな心を育む、台所からの愛なのです。
白砂糖でカルシウムが奪われると知り、「じゃあ牛乳を飲んで補給しよう」と思いませんでしたか? 待ってください。その親切心が、かえって骨を脆くする「カルシウム・パラドックス」をご存知でしょうか。砂糖をやめても、牛乳を飲んでいては「骨泥棒」を招き入れているのと同じこと。日本人の体質に合わない「白い液体」の真実を知ってください。
「牛乳で骨が強くなる」は嘘でした。世界で証明されたパラドックスと、日本人が牛乳を飲むほど「骨折」が増える理由
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